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デンマーク国内旅行 : 北フュン島(その1)

6月10日は結婚記念日だったので、夫と小旅行をする事にしていました。行先は私達が結婚当時に住んでいた北フュン島のとても小さな町、Brenderupというところです。

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結婚当時は夫がこのBrenderupのホイスコーレで仕事をしていたので、学校内の1部屋を借りて2人で住んでいました。トイレもシャワーも共同でした。

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この14年間ホイスコーレを訪ねようとは一切思っていませんでした。なぜならとてもしんどい半年間だったから、お互いにここが私たちのスタートだと思いたくなかったのもあるのです。

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でも本当の目的は結婚式を挙げた教会を見たかったからです。このドアの前に立って写真撮ったなぁ〜とか、みんなから米を投げられたなぁ〜とか色々思い出が蘇りました。

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そしてホイスコーレを見に行きました。この正面玄関には結婚式の時にハートの飾りがあってその下で写真を撮りました。この建物は変わっていなかったけど、それ以外は色々変わっていて、なかなか思い出すのは大変でした。

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同じ通りにあるピザ屋さんでピザを買って食べました。ホイスコーレの校長にばったり会ってしまって、コロナだけど握手とハグをしました。←校長が久々なんだからいいじゃないかーって言うので。😅

学校の庭でピザ食べていいよって言われたのでその通りにしました。

実はこの校長と色々あって、夫はここに来るのを避けていたのにばったりと会ってしまうとは何とも皮肉な。😅

当時学校内に住んでいたから、学生たちと一緒に食事していましたが、夕食が毎回似たようなもので飽きてしまって1週間に1回はピザを食べていたかもしれません。懐かしいと思ったけど、値段は2倍になっていました。😳

当時どんなピザを食べていたか記憶にないけど、今回はツナ、エビ、貝が入っているピザにしました。こんなシーフード満載のピザ、私の街にないかも?田舎なのにやるな!と思ってしまった。😅

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Brenderupは本当に何もない田舎町なので、生活自体は退屈でした。私はビザ待ちで何も出来なかったので部屋に篭ってネットをしているばかりでホームシックでした。なので夫が時々散歩しようと言ってこの海岸に良く来ていました。今回は車だったけど、当時は歩いていたのでとても長い距離だと思っていました。でも実際は片道4km程度しかなかったようで。(苦笑)でも歩いたら45分くらいかかりますからね。

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ビザ待ちの時、退屈していた私に校長が近所の高齢者施設で仕事をしないかと声をかけてくれて、私は『ビザ待ちだから仕事をしてはいけないので無給ならいい。』と言ったのに『無給で仕事するなんてあり得ない。必ず給料は貰え。』と言われて私の状況を理解されずに結局この施設で3週間ほど仕事しました。

結局は移民局から手紙が来て労働許可がない間は仕事をしてはいけないと書いてあったので、その手紙を施設に見せて私は仕事した分の給料は一切貰わずこの職場を去る事になったのです。

夫は正直に言う必要なかったのに、と言ってたけど、多分給料貰ってたら私は今デンマークに住んでいなかった可能性がありますよね。当時は全員が英語でコミュニケーションを取っていたから誤解があったのか、夫も校長も『滞在許可』への理解がなかったのか、当時は自分の状況を周囲が理解していなくてイライラしていました。

でもこの職場には、アフリカ人の男性と結婚したデンマーク人女性が仕事をしていて英語が堪能だったので休憩中に色々滞在許可について話を聞く事が出来ました。当時全然デンマーク語が出来ず、田舎だから誰も英語で私と会話しようとしてくれないし、高齢者達だって話せないからとても辛かったです。

朝食作れと言われてもデンマークの典型的な朝食関係はわからず、バターを塗れば厚過ぎるとか、ジュースを作れば薄い、濃いと全部ダメ出しでした。教えて貰ってない事を自分で考えてやらなきゃいけない状態でした。正直無給なんだから誰かについて仕事する程度だと思っていたので、それもコミュニケーション不足だったのか思いが伝わらなくてストレスでした。

でもだんだん利用者さんと仲良くなって来て、手応えを感じて来ました。とある車椅子の男性は自分で電動車椅子を動かし私のところに来て、

『Jeg kan godt lide dig. Hvornår kommer du igen?』(僕は君の事が大好きだよ。今度はいつ来る?)

って言われた時、感動して涙出そうになりました。たった数回の訪問でここまで言ってくれるなんて思っていなかったのです。でも彼の言葉で私はデンマークでも介護の仕事は出来ると実感しました。辞める事になった時、ほっとしたような残念だったような気分でした。この外観を見た時色々な思いが巡って来ました。ずっと辛い思いを閉じ込めていたけど、今私はちゃんと成長して仕事しているのだから、過去をキチンと受け入れようと思いました。

夫と私の思い出ツアーはたった1日でもかなり充実した内容でした。私は9月まできちんとした休暇がないので、休みがある時に天気と体調で1日程度のデンマークツアーをしようと思っています。こんな時じゃないと国内回らないと思いますしね。😅

by Helgashjemdk | 2020-06-12 01:15 | 旅行 | Comments(0)