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人間と動物

冬季オリンピックで盛り上がっている最中ですが、コペンハーゲンの動物園で2歳のキリン、マリウスを処分した件が世界の大ニュースになってしまいました。

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しかし動物園を責めているのは『英語圏の人達』が多いそうです。まぁ、米国の人なのでしょうか?どこかの国で動物が殺されると必ず相手国を責めますよね。日本もクジラで経験があるのですから、どういう状態かわかるでしょう。

この動物園の場合、人間が食べるためにキリンを殺したわけではありません。こんな狭い国の動物園です。場所だって限られているのです。それでも動物園があるだけ良い事だとデンマーク人は思っています。キリン、マリウスは同系交配を防ぐために犠牲になりました。キリンは1頭だけでかなり場所を取りますし、もし子供がたくさん出来たらもっと殺す羽目になりますからね。動物の数をコントロールする事は動物園では普通の事です。人間のように自分たちで計画出来ないのだから仕方ないです。

別の動物園では産まれた動物達全てを確保出来るようなスペースがあるのでしょうか?全動物達が産まれたままずっと動物園で育てて貰えているのでしょうか?全て闇の中にあるだけで、たまたま公開したコペンハーゲンの動物園が避難される事になってしまいました。

問題はそのキリンを解体する事を公開して、ライオンに食べさせた事なのでしょう。

でもキリン解体は見たい人が自分で選択していい事。見たいから見た。それだけです。見せた側が責められる必要はない。

そしてライオンは、もともと肉食獣だとみんな知っているはず。普段何食べているのでしょうか?ライオンにとっては久々に大きなごちそうだったのでは?

残酷かもしれませんが、これが世の中。草食動物のキリンは他の動物を食べる事はないですが、ライオンは食べます。動物園生活では狩りが出来ないのだから、人間が与えた『肉』を食べるだけ。そして人間は、自分たちの生活の為にたくさんの動物を殺して食べています。

一般的に牛、豚、トリ。食べられるために産まれて来たようなもの。魚をさばくのも残酷ですよね。頭をざくっと切るのですから。生き物を殺して食べる事に抵抗がある人はベジタリアンなのかもしれません。

毎回このような討論があるたびに、じゃあどうするか、と話をするでしょう。正直、デンマークでは今更何を言っているんだ?と思っている人が多いです。

デンマークのニュースではDanish Crownという肉の会社があって、そこの工場のニュースなどの時は解体中なども普通に流しています。最初見た時びっくりしたけど、見慣れました。

そもそも残酷ではなく、そういうものだと普通に考えさせる事が必要です。必要な情報を排除する事が良いわけではない。自分が食べているベーコンだって豚が殺されて出来たもの。自分が口にするものには目をつぶって他の事に文句言う人は、まず『理論』を整理してから言いましょうですよね。

人間の課題は、食べられるために殺された動物を『美味しい』と思って食べる事。無駄にしちゃいけません。

そして動物園を責めた人達、狭い場所に溢れた動物をどこかに送る事も出来ずお金も足りず他の動物達がストレスになる、殺さずにたくさんの問題をどのように解決出来るのか、説明出来る人いるのでしょうか??

動物園は人間が作った偽りの自然界。でも自然の掟を無視出来ない部分もあると理解した方がいいかもしれません。

by Helgashjemdk | 2014-02-11 21:25 | デンマーク | Comments(0)