生きる意味を探す人達
この"Be Yourself"は私のツボでして、聴いているだけで涙が出て来ます。この曲は2005年の曲。当時の私は自分の人生に悩んでいました。このまま結婚生活を続けていこうかどうしようかと考えていた時に良くこの"Be Yourself"を聴いていました。
To be yourself is all that you can do
私は日本で生活していた時、本当の自分がどんな人間なのか全く理解出来ませんでした。だから自分自身でいる事の意味がわかりませんでした。日本にいると横並びの生活ですから、そこから飛び出るだけで変わり者やわがままと言われますから、時々出ても戻るしかないみたいな気分でした。
最初の結婚は夫婦として機能していなかった。お互い嫌いだったわけじゃないけど、男と女として愛し合ってもいなかったしただの同居人だっただけ。でも愛がないだけで離婚する日本ではない。そんな事みんな同じなんだと言われて来ました。
このまま私は65歳まで生活して定年になった時後悔しないか?と思ったら、答えはすぐに出ました。人生まだ残っているのなら、先が見えている人生は送りたくないと。
Chrisの書いた歌詞のおかげで私は背中を押されたのです。そして新しい人生を送る事が出来たのです。
それなのにChrisは自ら命を絶ってしまった。彼の書く歌詞を読めばいかに生と死が中心かわかります。彼は人生を楽しんでいるように見えてもきっと裏では生きる意味をずっと探していたのかもしれませんね…。
死を選ぶ人の直前は、周囲の大切な人達への気持ちを考えてとどまろうかどうか何度も悩むと思います。Chrisは自殺の数日前の母の日に自分の妻へ愛を伝えるメッセージをTwitterに書き、義母にも感謝のメッセージを書き、デトロイトでの会場の写真まで載せていました。
"デトロイト・ロック・シティ"はKISSの名曲ですが、そのタイトルにひっかけて書いていたのかもしれません。そしてロック・シティで人生最後を迎えようと思っていたのかもしれません。
いくら何でもライブ終了後すぐに突発的に自殺する事は考えられません。鬱状態に見えていなかったのは覚悟したからだったのかもしれません。
最後のデトロイトでのライブでは『デトロイトは最高。次の街に申し訳ない。』と言っていたそうです。深読みをすれば次の街ではライブがなくなってしまうので謝っていたとも読み取れます。
最後の曲は"Slaves & Bulldozers"でしたが、Led Zeppelinの"In My Time of Dying"の歌詞を混ぜていました。死に向かう覚悟の意味なのか、最後のメッセージだったのか…。
この時のChrisを観た時本当にビックリしました。痩せてて生気がなかったからです。亡くなってから言うのは嘘っぽいですが、本音を言うと『大丈夫か?長生き出来なさそうな雰囲気だな…。』と思ったのです。だって見るからに何かに取り付かれているように見えたからです。
亡くなったと聞いた時、ドラッグか病気(癌だったとか)だと思いました。Chrisはアルコール、ドラッグ、鬱などと戦ってずっと生きて来たからです。
どうして才能があってルックスも良くて周囲から羨ましいと思われる人が死を選んでしまう程生きる目的を見つめられないのでしょうか。
それにしても家族だけではなく、ファンにも強烈な印象を残してこの世を去ってしまった。なぜ地元ではなくデトロイトだったのか、なぜ6公演を残した状態で自殺したのか、なぜ奥さんが知人にChrisの様子を見に行ってと言ったのか…。色々謎があります。でも現実は、もうChrisはこの世にいないという事…。
私にとってはNirvanaのKurt Cobainが自殺した時以上のショックです…。😢
by Helgashjemdk | 2017-05-20 03:57 | 音楽 | Comments(0)