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今までで一番忙しいかも?

現在のユニットに勤めて4年経ちました。過去一番忙しいと思っています。なぜなら私のユニットには天井型のリフト使用者が5人もいて、その5人全員が車椅子です。そして1人は胃瘻でして、遅番の間3回も経管栄養があります。

12人中全員要介助です。←4年間で初めてです。今までは投薬のみなどの人がいた。

車椅子の人に対しては体力的に大変です。なんたって80kgとかの人が何人もいますので、重いです。しかしこちらのペースで介助出来るので楽と言えば楽です。

歩行可能な人の方が時間がかかります。自分で歩く分待ち時間も長い。それなのに要求が多い為、その通りになるまで納得しない。

例えばですが、

明日の洋服を出して欲しい、そのシャツじゃなくてもうちょっとクリーム色の。あー、それじゃないのよね〜等。

枕の位置が悪い。ちょっと右に、あー、行き過ぎ、左に戻して、あ、さっきの方が良かった、等。

ところで明日はデイセンターで何があるの?今知りたいから調べてくれる?ついでに私が歯医者に行く日はいつだった、などなど。就寝してから聞かれる。

髪の毛がくしゃくしゃになった、ちょっととかして。あー、もうちょっと上に向けて!そうじゃない、下から上に、あ、上過ぎ、もう少し後ろに向ける感じで、あ、ちょっと下過ぎ、ボリューム出すように、そうそう、じゃ次は左もね、等。

みんな言いたい放題?ちょっときーーーー!!!!ってなる時があります!!!自分の手があるのだから自分でやって下さい!!!みたいな気分です。

特に髪の毛は自分でも出来るのにーーー。思わず、『私美容師の資格ないから思い通りにならないと思うよ。』と嫌味を言った事があります。(笑)

この辺は笑える程度ですけど、今一人とっても大変な入居者さんがいます。

認知症、介助拒否、トイレがわからないので床に垂れ流し、洋服を着替えようとしない、触れる事も拒否なので手伝えない。

火曜日は大変でした。自分の部屋の椅子に座っているが、昼食のパンの上には破れたおむつが、床にもおむつが散らばり、雪景色。一切触るなと拒否。

夕食を持って行くが、こんなの食えるか!と拒否。

パンなら食べると言うので持って行くが、冷たくて食べられないと怒る。

白パンを持って行き、ジャムはつけるかと聞くとうんと言うので目の前でジャムを塗って渡すが、こんなの食えるか!パンが食べたいと言うので、これはパンだと言っても目の前の物が何かもわからなくなっている。

次に行くと便まみれ。椅子に座ったまま。何とか床掃除と本人の足と手についた便は洗ってあげる事は出来たが椅子から一切立ち上がらないので、椅子も下半身も洗う事は出来ず…。

彼女の部屋は共同リビングから離れているのにずーっと叫んでいる声が聞こえる。

『助けてーー!!助けてーー!!』

でも行くと、なぜ自分で叫んでいるのかもわからない。

『何を助けたらいいの?』

『え?何が?』

『助けてって大声出していたから来たんだよ。何して欲しいの?』

『………。もうベッドに行きたい。』

『じゃ立ち上がってくれる?』

『何で立ち上がらなきゃいけないんだよ!?』←怒鳴る。

『ベッドに行くんじゃなかったの?』

『誰がベッドなんかに行くか!出て行け!』←距離を置かないと便まみれの手で殴られる。

部屋から出た途端に、『助けてー!助けてー!』と叫び始める。

この繰り返しです。精神的にかなりキマす………。だって仕事中ずっと叫び声を聞かなければいけないんですから…。しかも助けてーですよ?

叫ぶ人が1人しかいないのならまだしも、うちには1人車椅子に座っている精神病の人がいて、その人はもう話す事もないけど、誤嚥しやすく、ほんの少しでも喉に詰まると咳と悲鳴で耳を塞ぐ人も出るので速攻居室に戻す事になります。

そして1人歩けるけど一切何も出来ず、ただずーーっと歩き回っていて、あちこちの物を触って落としてはパニックを起こしたり、他の人の居室に入って怒られてしまい、本人もパニック起こしたり怒ったり…。就寝介助なんて一種の戦いなんです。

老人ホームって、人生の最後をのんびり過ごせるところだと思って入って来た人もいます。身体的に厳しいけど頭はクリアな人にとっては衝撃みたいです。その人は良く就寝介助の時に話をするのですが、

『私には友達がいない。みんなまともに話せる人がいないんだもん。Mさんは話せるけど、あの人も認知症でしょ?時々おかしな事言うのよ。でも私もここに住んでいるから、いずれそうなるのかなって思うと不安でしょうがない。頭がおかしくなるくらいなら早く死んだ方がマシだと思う。』

と言われて空しくなりました。確かに彼女は100歳まであと数年程度なのに頭はしっかりしているので一生認知症にはならないと思う。でも身体的にはどんどん衰えているので、介助に時間がかかる。この間は自分で着替えも出来なかった程なので、30分もかかってしまいました。

夕食後から計算して22時まで3時間。12人の介助に加えて夕食の片付けと洗濯や食洗機数回等、全部終わらせるとなると1人に30分使えないんです。でも経管栄養の人は3回もありますし、その度に体位交換、おむつ交換で20分はかかります。3回となると彼だけに1時間かかっているんですよね。

火曜日は休憩も仲間とゆっくり話す事も出来なかった程です。

私の遅番仲間はみんな50代です。私でキツいと思うのなら、みんな体力的にかなり限界でしょう。なのでやはり私が少しだけ多めに仕事をする事になります。

デンマークの、福祉先進国の現実はコレです。ゆっくりのんびり入居者さんに合わせて、なんて遠い昔の話です。

拒否する人は『本人の選択』として便まみれでもOKという事になってしまいます。どんなに言っても無駄な人には最終的には『強制介護』になりますが、そこに行くまで長い道のりです。

昔も介助拒否の人がいましたが、やはり最後は便等で失敗し、号泣していました。なぜか私は彼女と相性が良く、断られた事がなかったので私の仕事の日は介助可能でした。

でも今の拒否の人は…確実に成功する人は誰もいません。正直しんどいなーと思っています。そして今12月…、クリスマスや正月で忙しい時に何かあったら…最悪です。(T_T)

私が高齢者になる時には、せめて認知症で自己選択の意味を理解していない人にどのような介護をするか、というルールが決まっていて欲しいです。便まみれでも本人が拒否すればそれでOKとか勘弁して欲しいです…。

by Helgashjemdk | 2013-12-12 08:48 | 仕事 | Comments(0)