お久しぶりです。とうとうこの日が来てしまいました。
7年間入居していて、4年間は寝たきりでした。彼女は24時間酸素吸入をしていましたし、発作を起こして入院したりと何度も繰り返しました。そしてもう入院をしても治療がないので、何かあってもホーム内で対応する事になっていました。それからは職員の課題が増えて大変ではありました。
そんな彼女がとうとうこの世を去りました。
先週仕事をしていた時に彼女が、
『なんとなくもうすぐ天国に行く気がするの。最後は呼吸が出来なくなって息を引き取るの…。』
と言ったので、
『本気でそう思うの?だってラーちゃんと約束したんでしょ?ラーちゃんが学校から戻って来るまで待つって。』
と言いました。ラーちゃんとは私が育てたとも言える代理の子で、彼女はこの入居者さんの発作対応までこなせるくらいのレベルの高い子です。彼女は5月から福祉学校に行って、資格を取ったらこの職場に戻って来たいと言っているのです。だからあと2年待たなければいけないのですが、ラーちゃんとちゃんと約束したって、ラーちゃんからも聞いていたので言ってみたのですが、
『どうしてラーちゃんが学校に行くの?』
と言ったので、あぁ、脳に空気足りなくて幻覚的発言出てるなと思いました。
3月18日月曜日、彼女はずっと寝ていました。薬の時間に起こして投薬。問題はなかったけど、現在の時刻は全然把握出来なかったです。それからまた薬で尋ね、夕食はどうすると聞いたけど何も答えられなかったので、大好きな苺を介助で少し食べました。その後も寝ていたので、時々顔を出して苦しいなら酸素濃度上げるよと言ったけど、大丈夫だと言っていました。
喉がガラガラしていたけど、決して苦しそうな顔ではなく静かな感じだったし、痛みがあるようにも見えなかったし、体も通常体温でした。
でもそんなに長くはないと思ったので、娘さんに連絡した方がいいのではと提案してみようと思っていました。
なのに次の日、仕事に行くと彼女はもう亡くなっていたのです!!!😭😭😭
しかも亡くなったのは昼でした!!
娘さんはスウェーデンに住んでいるので、6時間かけて夜の20時過ぎにやって来ました。そして色々な事を話し、次の日の棺桶に入れる儀式に参加したいから連絡してと言いました。
実は私と娘さんは現在プレイベートでも連絡を取っていまして、入居者さんが亡くなったら本当の友達になろうと言っている仲なのです。
そして本日14時からだと連絡が来たので参加しました。今日は休みです。でも彼女の儀式に参加しないわけないです。7年間も一緒に過ごして色々な事がありました。彼女の最後の夜も私の仕事の日でした。休みとか関係ないです。
彼女はある意味自分の最後の日を完璧に選んだとも言えます。3月はまだ休暇時期ではないので、早番で彼女の担当の人や、私の親友のBなどベテラン達がみんな出勤していた日だったのです!この二人にエンゼルケアをさせた彼女はさすがだと思いました。天気もとても良い日でした。
私が出勤して、彼女が他界したと聞いた火曜日、仕事前に彼女を見に行きました。一番最初に出た言葉は、
『今年はイースターに間に合わなかったね。』
でした…。😭
イースターは来週です。私は毎年彼女に頼まれてイースター用のチョコレートをドイツから買って来ていたのです。今年はもう自分で食べられるような体調じゃない事を理解していたのか、もうお菓子あんまり食べないしと言っていたけど、いつものチョコレートを孫にあげたいと言ってたので、近くになったら買って来るねと言っていたのです。
最後に約束は守ろうと思い、今日チョコレートを買って娘さんに渡しました。さすがに驚いていました。孫の事をちゃんと考えていたって事に感動していました。
入居者さんは、どちらかと言えば自己中で自分中心な人でした。寝たきりになっても全て自分で決め、薬の事も医者にどう言われても自分で決めるような人でした。娘さんは何度も、心のない冷たい人だと怒っていたし喧嘩もしていましたが、やはり母親は人生でたった一人です。どんな人でもやはり最後は辛いものです。
私も、彼女がいなくなって心に穴が空いたようです。自分の母親に何も出来ない代わりに私を慕ってくれた彼女を一生懸命介護したつもりです。ショック過ぎて涙も出ないって感じです。
彼女が亡くなるまで見届けようと思っていた目標は達成しました。
次は何を目標にして頑張ればいいのか、今は空っぽな状態から探そうとしているところです…。
7年間お疲れ様でした。そして本当にありがとうございました。あなたのおかげで介護士として成長出来たと思っています。色々な話をしてくれてありがとうございました。あなたから学んだ事はたくさんあります。
もう苦しまなくて済むし、苦しまずに眠るように天国へ逝けて本当に良かったです。ずっとずっと息ができなくなって苦しんで死ぬのではと不安で怖がっていたけど、そうじゃなくて良かったとみんな言ってましたよ。
イースターが来るたびにあなたの事を思い出すでしょう。あなたはずっと私の中で生き続けるくらいの人です。私が天国に逝った時には一緒にイースターのチョコレートを食べて思い出話をしましょう!
長い戦いが終わった感じです…。😭